「調和と統合の新しい時代へ」会 ご報告

5月18日調和と統合の新しい時代へ-古の叡智と意識の変容-
5日も経ってしまいましたが、ご報告です。

おかげさまで、定員70名のところ参加者75名の方にお越しいただき、ゲスト、お手伝いの方々をあわせると、90名近い人数で沙羅舎の地下、舞遊空間は熱気でいっぱいになりました。ホピ、アメリカインディアンという枠組みを越えて、ホピの教えの中にあるグレイトスピリットの「宇宙計画-ユニバーサル・プラン」に触れる内容となったのではないかと、5日経ってあらためてそう思っているところです。

足をお運びくださった参加者のみなさま、開催・運営に思いを寄せ、ご協力くださったホピフレンドのみなさま方に、ほんとうにありがとうございました~と心いっぱいの感謝を申し上げます。

2月頃でしょうか、「石川道子さんとホピの上映を一緒にやってみない」と、昨夏ヨーロッパをご一緒したサンシスターズのお一人から声を掛けていただき、「、、、うん、やってみる!」と意を決した企画でした。5月18日には、会を迎えるにふさわしい学びを重ねられるに違いない、という確信もあるにはあったのですが、この3ヶ月間は、読んだり、書いたり、まとめたり、出かけたり、話を聴いたり、毎日のように何かが起こり、考え悩んだり、、、それらは、この「調和と統合の新しい時代へ」に向けて、そこへとジャンプする最後の調整と助走だったような氣がするのです。

この大地に生きる者として

ガイネさんとインディアンフルートとの出会いは、映画『ホピの予言』にあり、映画の中で流れる音楽の一節を入れた演奏から始まりました。都会生活から自然の中での暮らしに移り、都会の塵をすっかり落とされ、音楽づくり、楽器作りを始められたそうです。

ご自身で製作されたインディアンフルートの音色と曲作りは、とてもシンプルで温かく、そして、何か確かさを感じるものでした。ホピが語った「私たちに残された唯一の道は、自然に添った質素で精神的な生き方である」という言葉を思い出しました。

また、アメリカインディアンに倣って、ということではなく、この大地に生きる者として、これからドラムを叩きます、と仰ったことには、私も大きくうなづきました。

最後の演奏の前に、ガイネさんは、山火事に対して、ハチドリが嘴で水を運び、その一滴を落として働いた、というお話をされました。私たちひとりひとりにできることは小さな事かもしれないけれども、誰もが自分にできることをしていきましょう、という思いを分かち合ってくださいました。

戦争は最もこどもたちを犠牲にする

みなさんに石川さんのお歳をお伝えしたら、みなさんがとても驚かれましたが、83歳になられてなお、優しさと聡明さが輝く女性エルダーでらっしゃいます!

まず、太平洋戦争終戦を北朝鮮で迎え、ご家族で引き上げて来られたご経験をお話くださいました。10歳の頃ではなかったでしょうか。発疹チフスなどで親しい家族やいちばん小さな弟さんを亡くされたそうです。
「中東などでの難民問題においても、苦しむのは小さい子どもたち。子どもたちにとっての平和はもっとも大切なこと。決して戦争を起こしてはなりません」
このご経験に根ざされて、これまで平和な世界を希求されてきたことが、私にも参加者のみなさまにも伝わったのではないでしょうか。

インディアン法の廃案を訴え、レッドパワーが全米を轟かしたロンゲストウォーク1978での、日本山妙法寺とのご縁をお伺いしたところ、予想以上のお話をお聴きできたのです。『ホピの予言』監督・宮田雪もまた、日本山妙法寺山主藤井日達大聖人さまによって、映画制作に導かれた経緯があり、お尋ねしておきたいことでした。

石川さんは、カリフォルニア在住で日本山妙法寺とご縁のある森田ゆりさんとお友達だったところから、ロンゲストウォークの事を知り、森田さんと藤井グルジーをお迎えする朝、夢をご覧になったそうです。それが、藤井グルージーを腕に抱いている夢だったそうです!(私は、あとになって、石川さんが中国から引き上げる途中、弟さんが石川さんの腕の中で息を引き取られたというお話と重なってしまいました)

そして、その夢は正夢となり、北カリフォルニア・ハービンホットスプリングで逗留されていたご高齢だった藤井グルジーのお手当をなさることになったそうです。通訳もなさり、十日間ほどご一緒に逗留されたのだそうです。
ハービンでは、アメリカインディアン運動のリーダーの一人であり、ロンゲストウォークの中心的指導者だったデニス・バンクス氏と藤井グルジーは会見されていますが、その会見のお膳立てをしたのが、宮田雪だったというのも奇遇ではあります。

政治的と霊的な統合

石川さんが監修されている『シェア・インターナショナル』では、「政治的と霊的の統合」を基本姿勢とされており、それが、私にとっては、この活動に対していちばん信頼のおけることでした。政治、経済、社会、宗教、教育、文化は霊性と共になければならず、霊性とは、すべての宗教の根源となるものであるという考えに基づかれています。

浄化の時代を超えて

ホピの教えの口述記録『生命の始まりから浄化の日まで』は、ホピ太陽氏族に属したダン・カチョンバが最晩年に語り遺したことはお伝えしてきました。浄化→新しいいのちの輪が巡り続け、平和な新しい時代への移行ではなく、浄化から破滅に終わらせないためにも、世界の始まった時の生き方、平和のある道に帰る必要があると語っています。さらに、世界中の人びとがもともとひとつだったことを知らねばならいない、とダンは伝えました。
また、本当の白い兄弟が石板を携えてホピに帰還し、その時にユニバーサル・プラン-宇宙の計画-が明らかになると、かつてのホピ伝統派長老たちは、本当の白い兄弟の帰還を待ち望んでいたのでした。

石川さんは、現在、ホピの予言が語ったように浄化の時代に私たちはいるけれども、どのようにして浄化を超えて希望の道へ歩んでいけるのか、何がこれからどう起こっていくのかを伝えておられ、私もそのお話を望んで、ゲストにお招きしました。

ホピの予言の言われていることは、すべての聖者が言っていること。ホピも最後まで守ってきているけれども、先のことを予言しているので、その時になってみないと何が同起こるのかわからない。では、いま、私たちができるのか。愛に基づいた同胞愛のもとに世界平和がくるために、私たちが何をすればよいのか、希望のメッセージを伝えています、とお話下さいました。

魚座から宝瓶宮(アクエリアス)の時代へ

まず、私たちの惑星、地球は、太陽の運行の影響を最も受けており、太陽周期によって人に与える霊的影響が変化することを、石川さんはパワーポイントも使って説明してくださいました。(写真がないのが申し訳ない)秘教における太陽黄道帯12星座の考え方によると、これまでの2500年間は魚座(パイシス)の時代とされ、太陽の移行にしたがって、現在は宝瓶宮(ほうへいきゅう・アクエリアス)の時代に入ってきています。

魚座の時代は、個の確立というエネルギーの時代で、個が強調されたが故に、対立、分裂、分離が進んだとされ、宝瓶宮アクエリアスの時代は、まさに統合、一体性のエネルギーなのだそうです!そして、このアクエリアスという新しい時代に応じた霊的指導者が現れることを、世界に伝える活動を、石川さんは35年にわたって、まったくの無報酬で続けてこられました。

ホピの教えは2000年もの間、口承とシンボル、岩絵などで伝えられてきたとされ、魚座の時代と歩みを共にしているのではないかと、気が付かされます。そして、ホピ、および、アメリカインディアンを象徴するシンボルが正丸十字であり、太陽シンボルであることから、地球の霊的周期と太陽周期が関係していることを示しているのではないか、と私には思えます。

新しい子どもたちの登場

さて、これからの時代を担うに相応しい子どもたちが、今、次々と生まれていることについても石川さんはお話くださいました。昨秋、地球温暖化に対して、スウェーデンの15歳の少女が始めた、実にストレートな抗議としての学校ストライキは、世界へ広がりを見せており、確実に子どもたちの意識と行動が変容していることを紹介されました。

今回は上映しなかったのですが、『浄化の時代を迎えて』の中でも、新しい時代を用意しているのは子どもたちで、子どもたちは大人たちに邪魔されないように、そのことを話さない、と語られています。しかし、その時代もすでに過ぎたのかもしれません。世界で数十万規模での子どもたちのデモが、各国で始まっています。
成人である私たちにできることは、私たちの既成概念で子どもたちのこのような行動を規制することではなく、見守り、支え、あるいは学ぶことなのではないでしょうか。

石川道子さんの講演会は、通常、4時間にわたり、数百名規模の会場で無料で開催されています。今年は、5/12仙台、5/21愛知、5/25大阪、6/2東京です。
https://sharejapan.org/

おなじところからきた

最後に、主催者の特権を濫用?し、お祈りに代えて「ひとつのいのちのpiece」(曲・歌Yoshie Ebihara)を歌わせていただきました。

ずっとずっと前にもう気づいていた。
まったくおんなじとこからきた
だからもう会うだけでうれしくなる
ひとつのいのちのpiece

分離の壁をぶち破る

懇親会の席で、ガイネさんが私に話してくださいました。

ホピやアメリカインディアンを超えて、今日のような組み合わせの会を組んだこと自体が、玲子さんとランド・アンド・ライフの意識の変容だったのではないかな、と。

古の教えは伝えています。
わたしたちはもともとひとつとしてつくられた、と。

その源を思い起こし、これまで「個」の意識が作り上げてきた分離の壁を、ぶち壊すチャレンジの時、まさに統合、調和の時代に入ってきたのは確かなようです。

ありがとうございます!
チャレンジしていきます!