ただいま!!

早朝のサンディエゴからロスアンジェルス、そして成田へ帰ってきました〜。

ただいま!!

上野までの間に、初めて訪ねたアンテロープキャニオンのこと、少し書いておきます。一度も行ったことのない景観地を今回は訪ねたいと思っていたのです。ずっと目的を果たすためだけの旅ばかりだったからね。

アンテロープキャニオンは、スコールのように降る雨が鉄砲水のようになって、砂岩の地層をまことに柔らかなウェーブで、幽幻に削られた谷で、ナバホ居留地の管轄地。

ツアー料金ひとり頭、大枚48ドルを払い、デッカいジープに10人ほどが乗り、ガイドが付かないと入ることができない。

ホピ2017の旅記録(アンテロープキャニオン)
▲毎年、雨水が流れ込むから、谷の内部は変わるそう!
ホピ2017旅記録(アンテロープキャニオン)
▲真夏のお昼頃が、いちばん陰影が際立つそうだ。
ホピ2017の旅記録(アンテロープキャニオン)
▲ガイドさんが、ちょいと氣を利かせて、ブルー調整してるね。でも、それほどに綺麗はキレイ!!

ツアー受付の場所のすぐそばには、三本の煙突が高くそびえる火力発電所。そして、アメリカンカチナと揶揄される鉄塔と電線が伸びている。受付のお兄さんはチャイニーズで、私らはチャイニーズの社員旅行者たちと同乗だった。それだけ、中国人観光客が多いってこと。

赤茶け、乾燥した砂埃をあげる高原砂漠の光景に、もくもくと煙を立ち上らせている火力発電所。そして、ツアージープに乗り込む観光客たち。私たちもそのひとり、いや、ふたり……

ホピ2017の旅記録(アンテロープキャニオンの火力発電所)
▲アンテロープキャニオン・ツアー受付の駐車スペースより
ホピ2017の旅記録(アンテロープキャニオンの火力発電所)
▲Pageの火力発電所。遠くからこの煙が望める。そして、鉄塔と送電線は続く。

そこ、Pageというナバホの土地に建設された火力発電所では、ナバホやホピの強制移住問題を引き起こしたブラックメサで採掘された石炭によって稼働しているはず。そして、ガイドは土地のナバホたちだ。

石炭採掘権、火力発電所、そして、観光ガイドはナバホたちにとって、貴重な収入源となっているに違いない。

このなんとも言えぬ奇妙でやり切れない光景に、もし、ノイ氏がいなかったら、私はきっと踵を返していたに違いなかった、そう思う。

ホピ2017の旅記録(アンテロープキャニオン)
▲Wupatki Ruinやや窪んだ地勢で西は小高い山。200の部屋があったという。
ホピ2017の旅記録(アンテロープキャニオン)
▲ノイ氏ごと写真に収めるの巻。

ただ、キャニオンは息を呑むような美しさ。空気はひんやり。ナバホ女性のガイドは、撮影地点を心得いて、観光客一人ひとりにポーズをさせては、記念写真を次々と撮るサービス。ナバホたちはビジネスがとっても上手だ。彼らの表情からは、なにか誇りのようなものさえうかがえて、それはそれでよかった、と思いもする。

ホピ2017の旅記録(アンテロープキャニオン)
▲せっかくなので記念写真も一枚!

その日は一日、よーく走った!
フラッグスタッフの手前、Wupatki Ruin National Monumentに夕方、滑り込み、ノイ氏にホピの先祖たちの住まいの遺構に案内できたのはよかったけれど、ほんの少し、どこか心に落ち着かぬものが残った日でもあった。

ホピ2017の旅記録(アンテロープキャニオン)
▲地下から風が吹き上げている。ね、帽子が浮き上がりはしなかったけど、風をはらんで膨らんでるでしょ。 地上と地下の温度差で、吸い込んだり、吹き上げたり、大地が呼吸している。